2013年6月10日月曜日

トークメモ)太宰府天満宮アートプロジェクト 西高辻信宏さん@福岡市東区 CafeEdomacho 20130609

★トーク中のメモより(文責 宮本)
メモなのでニュアンスの部分があります。アートの話の前に天満宮概要についても説明(メモなし)
※会場 CafeEdomacho http://www.edomacho.com/cafe/index.html


●太宰府天満宮とアート(歴史)
菅原道真は学問だけでなく文化芸術の神様でもある

◎M6年 太宰府で 博覧会票告
なかなか観ることができなかったものを公開、古いものだけでなく、同時代のものも。博覧会は、東京でM4年が初回、 かなり早い時期。信宏さんの曽祖父が企画

◎M26年 九州の博物館を作りたいという要望。鎮西博物館。許可をもらっていた
戦争で中止に。展示予定の品は伊勢に寄贈(その後火災で燃え大半が消失した)

◎平成3年 宝物殿
それにさきだって昭和3年の宝物館。九州で一番早い博物館だった。
地域へ果たす役割 先祖もハーバード大学の地でそういう教育を受けた。

博物館誘致を再開。天満宮の土地を提供するなどしたが、何度も頓挫した。
まちづくりにつながる視点、とくにモータリゼーションの予見(駐車場の計画)。
参道が廃れないように、参拝者が消費をする工夫。
高速インターの名前にも太宰府をいれてもらったり。


●アートプログラム
幼少時から、宝物殿を見に行っていた、文化財に関心をもった、学生時代の美術講師が面白かった。違う視点で考えることに関心を持った。サッカーと美術に関心を持った。
大学で美術史科へ。学芸員資格。結びつけることで価値を見出す
松岡正剛、鈴木寛など、現代美術に関心
 

2005年
大学を卒業して帰ってきたときに、九博オープン。日比野克彦のプロジェクト。サッカーとの関連、日本代表をアジア代表として企画した。
太宰府だけでなくエルガーラ、キャナルなどに展示
2014 来年も実施する。

宝物殿で日比野克彦さんの作品を展示。

将来に残したい、価値を生み出すものにしたい。アーティストに太宰府に滞在してもらい、感じたことで作品制作、未来の財産。

第二回 長谷川純
第三回 春木麻衣子 写真
第四回 小沢剛 観世音寺との連携
第五回 高松次郎 鷹野隆大 写真
第六回 ライアン ガンダー 2011
 とくに節目になったプロジェクト
 ワークショップ、宝の記念碑
 くりぬいた窓 神道クエスチョン
 新しい記念日を作る あらたちゃん3/16 キャラクター
第七回 神戸智行 2012 日本画
 イノセントワールド 梅の絵
 太宰府で取材中に東北大地震
 和菓子の鈴懸さんにも展示
第八回 サイモンフジワラ 2013 <開催中>
 父が日本人、母が英国。英国で建築学科、ドイツで美術を学ぶ。
 フィクションとノンフィクションの狭間。パフォーマンス、ワークショップ。

 岩、宗教がもつ意味。歴史を付与する。

●その他のアート事業
絵馬 マイケルリン
フィンランドテキスタイルアート
神戸さんの絵とテキスタイル
文書館 和洋折衷の建造物
百年後千年後を考えた取り組み


●竈門神社
1350年の歴史
宝満山 古代の祭祀遺蹟
修復時期 授与所 縁結び
将来に残す新しい社務所を片山正道さんのデザイン 英国のプロダクトデザイナー
屋内 百年残るスタンダードに
円形、丸く包み込む、カマドをイメージ、
白い大理石、ピンクに近い
自然のいろ、
ベンチ 2人用
竈門神社の照明


●心遊舎
幼稚園年長組プロジェクト
鈴懸との協力
季節感 先取り 和菓子を通して日本の心
和菓子の種類 季節のつながり
実際に作って奉納する


★質疑
Q 途中どんな思いを
A 後継について葛藤はあった。幼少期はお菓子屋さんにもなりたかった 母方祖父は起業家だった 高校生のころ父が危篤になった 自分以外の身内が後継者にならなかったときと考えた。父は元気になったので別の系統へ進学。合格祈願を父に受けた。
記憶の種を撒く。
伊勢が遷宮の年。蘇りの年。

トーク:吉永さん
昨年 JCとの関係 展示をおこない、アトリエを貸してもらった
500坪の大きな屋敷
規模が大きい 想像より大きい
生きているアーティストと作品を作っていく

Q 作家の選択をどうしているか
A 西洋だとアートは、ヒエラルキー、ハイカルチャーの位置づけ
日本は幅広い 生活のなかで接することができる 日本の可能性
いろいろなことを考えておこなう
もう少し深く掘り下げて実現できないか
ハイクオリティなことをハイペースで出来ることが大切
大量生産のものを違う文脈で見せること
アートの理解が世界に広まっていくこと

Q 天満宮とアート離れているものと感じていた、とても新しく感じる。地域や天満宮内部の反応は
A 自分は遠いものではないと感じている。歌舞伎も昔は境内でおこなわれた。若冲の絵など。神社の役割。
いまの建物は桃山時代。鮮やかな色が当時の最先端。
ホームページにもアートのページを作った。
社内でもなんだろうというのはあったが、日比野克彦さんの2005年のプロジェクトで肌で感じられて職員にも伝わった。複数の人間で対応するようにしている。街の人や職員も巻き込んでいく。こどもたちとのワークショップ。和菓子の誕生日菓子。おとなにも伝えていきたい

Q ワークショップ
A マイケルリンが世界で最初のワークショップ。
太宰府ならではのコレクション。
ここにしかないコレクションにしたい。

Q 造形彫刻など学生が発表するような場はあるのか
A 一軒家 ワークショップに使ったところ 発表の場とすることは可能。
ただ、簡単に発表できるのがイイとは言えない。選りすぐりのもの。
プロの目を通して真剣にクオリティを考えること。
働きかけを自分で探す、場を見つける。作るだけでなく受け取り手を見つける。需要を考えること

Q 自分は神社でライブパフォーマンスをしている。参拝者の反応は。
A サイモンのは招待なので限られた参加者。噛み合わないと難しい。初詣のライブパフォーマンスをしても、参拝者はお参りをしたい。季節によって異なってくる。楠カキの行事。ゆったりした時間で行うこと。地元のかたとの関わり。

Q ハイクオリティをハイペースでというほかに、プロとアマの境目は何処か
A 自分を歴史化すること。歴史のなかで自分がどういう立場で仕事をしていくのか。受容してくれる存在がなければ。
吉永:相手が幸せであれば。

Q 自分は吉永有里さんのつぎつぎに作られる作品に関心がある。感想を。
A 枠からハミ出している。プレゼンテーションとして面白い。
だが記憶に残るものとするには、まだやることがある。残っていく強度。数年後だけでなく、百年後のことを考えて。


★イベント概要 以下Facebookイベント記事から転載
https://www.facebook.com/events/137843133075417/

大人気のEdomacho TALK LIVE!

太宰府天満宮からARTを!
第一回藤堂和子女史に続き、
注目の西高辻信宏さんにお越し頂き伝統と文化、そしてA
RTを語って頂きます。

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CafeEdomacho TALK LIVE!


美JYO会
vol.2


西高辻信宏さんきたる
『過去と未来を繋いで〜太宰府天満宮とアート〜』


Cafe Edomacho
2013.6.9.SUN
open18:00/start19:00-20:30

チケットのお問い合わせ
092-672-1764
こちらのイベントページへの参加ボタンにて

一般3,000円1ドリンク付き
学生1,000円1ドリンク付き



★男性の参加も大歓迎です。






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プロフィール

西高辻信宏(にしたかつじ・のぶひろ)
福岡県生まれ。久留米大学附設高等学校から東京大学文科
三類に入学、文学部歴史文化学科(美術史学)卒業。國學院大學大学院文学部神道学科に進学し、神主資格取得後、太宰府天満宮に奉職。その後、ハーバード大学ライシャワー研究所の客員研究員を二年間務め、2010年に帰国。現在、福岡県の太宰府天満宮の権宮司を務める。

太宰府天満宮
http://www.dazaifutenmangu.or.jp/

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